なぜ価格差があるのか?レッドウィングの並行輸入品について理解する

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ネットでクローンダイクのレッドウィング 9874を購入してから早2ヶ月近くが経過。その際に、ネットでレッドウィングを購入する事について思う事があったので「(仮)ネットでレッドウィングを購入する時に注意する事」というエントリーを書いています。

そのエントリーにつなぐ意味を込めて、今回は並行輸入品についてのエントリーを書いてみました。実は、先の記述中のエントリー内で書いていた事なんですが、長くなり過ぎたために、別エントリーにしたという事だけなんですよね(汗)

今回も長めですが、理解していると役立つ「並行輸入品と、なぜ国内正規品と並行輸入品の値段に差があるのか」について簡単にまとめてみました。

国内正規品と並行輸入品について理解する

小冊子1

⑴.国内正規品の意義とメリット、デメリット

①.意義

レッドウィング社は、その主力製品であるブーツをアメリカで製造しています。

そして、そのブーツは世界中のいたるところで販売されています。アジアの中でも、日本は主力マーケットの筆頭であり、レッドウィング社は、100%出資の子会社レッド・ウィング・ジャパンを2005年に設立し、レッド・ウィング・ジャパンを通じ日本でのレッドウイングの輸入・企画等が行われています。

具体的に日本での正規販売ルートがどのようになっているのかというと、米国で製造されたレッドウィングをレッド・ウィング・ジャパンが輸入し、基本的には各国内正規販売店を通じて販売しています。

この国内正規店で販売されている多くのモデルが本国アメリカとは異なる所謂日本別注モデル。たとえば、9874や9870等を筆頭に国内正規取扱店のみにしか流通しないモデルもあることから、国内正規取扱店ではレッド・ウィング・ジャパンを通して日本別注モデルを安定的に販売する事ができるのです。

②.メリット

国内正規店が販売しているレッドウィングは、レッド・ウィング・ジャパンを通じて仕入れるため品質や供給量が安定している、多くの日本人の好みやサイズに合わせたセレクトであるといったメリットがあります。

③.デメリット

レッド・ウィング・ジャパンを通じて国内正規店で販売されるので、アメリカ本国等とは異なるセレクトでありサイズ(ワイズ)の取扱いが豊富ではない。定価で販売される事を前提としており並行輸入品よりも値段が高い事などがあげられます。

ただし、メディアへの広告・販促活動等を含め、レッド・ウィングブランドの浸透は、レッド・ウィング・ジャパン等の尽力によるところも大きく、現時点での国内価格は妥当な物ではないかと思います。

個人的な感覚としては、2008年から2012年7月31日ぐらいまでの価格設定が魅力的ですね。

参考価格改定のお知らせ

⑵.並行輸入品の意義とメリット、デメリット

①.意義

レッドウィングの並行輸入品とは、レッド・ウィング・ジャパンを通さずに日本に入ってきた全てのレッドウィングを意味します。

誤解が生じやすいのですが、並行輸入品も本物であり、正規品ですが、レッド・ウィング・ジャパンを通して日本に輸入された商品ではないので、国内正規店で販売される国内正規品とは区別されています。

レッド・ウィング・ジャパンでは、レッドウイング社のレッドウィングブランドのに靴に関しては原則修理を受け付けるとしています。これは、並行輸入品と、国内正規品のいずれも米国のレッドウィング社で製造されたもの(正規品)であるからだという理由によるものではないでしょうか。

たとえば、私が、アメリカでレッドウィングを購入して日本に持ち帰った場合、そのレッドウィングは正規品ですが、国内正規品には該当しません。しかし、先のようにレッド・ウィング・ジャパンにてメンテナンスを受ける事ができます。

②.メリット

並行輸入品によれば、レッド・ウィング・ジャパンでは取扱いのない種類のレッドウィングや、サイズ(ウィズ)の商品を購入する事ができます。

そして、特に魅力はそのお値段。

2012年の半ばぐらいまでの円高傾向にあれば、円が高く、ドルが低い事から並行輸入業者が比較的安い金額でレッドウイングを海外から仕入れる事が可能となり、価格メリットを享受して商品を販売する事が出来ます。

たとえば、単純に、レッドウイングの875が米国では200ドルだとすると、1ドル80円と105円では仕入れ値が大分変わります。当然、円高の80円の方が安く仕入れる事ができるので、販売価格を国内正規品よりも抑えて販売する事が可能となります。

このように、海外で製造販売されているような海外ブランドに輸入代理店が存在するような商品には為替相場の影響等もあり内外価格差が生じやすい事になります。この点に目を付け、並行輸入により商品を仕入れ販売する事により並行輸入品は国内正規品よりも安く販売する事ができるのです。

今日のこの主たるマーケットのひとつが楽天。

並行輸入業者が海外からレッドウィングを仕入れ、為替相場等により値段を調整し、正規品よりも安く販売します。そのため、レッドウィングにも価格差が生じているのです。

③.デメリット

しかし、このような並行輸入品にもデメリットがあります。

まず、英語等の説明書のみで輸入代理店等が付すアフターサービスや保証が受けられないようなことがある事。

また、供給量が安定せずに、品質にバラツキが生じやすいという事。

特に、レッドウィングがレッド・ウィング・ジャパンに輸入している多くの商品は俗に言う日本企画(日本別注モデル)の物。この日本別注モデルは、目の肥えた日本のユーザーに合わせた品質を確保しているように感じます。

これに対し、並行輸入品の多くは、北米、ヨーロッパ等の所謂グローバルモデル。

縫製等も日本企画に比べれば荒っぽいイメージを受けます(これも魅力です)。この辺は好みですが、気になる方もいらっしゃるのではないかと思います。また、箱や商品にも仕入れ先等を伏すためにマーキングがしてあったりと海外仕入分であるために、国内正規品とは異なる特徴を持つモデルもあります。

並行輸入品のため”DかEかワイズが選べない”といった楽天市場の人気店も有名ですよね。

更に、流通ルートが多岐に渡るため偽物等が含まれる可能性が国内正規品よりも高いという事*。

これは、レッド・ウィング・ジャパンが米レッドウィングを通じて入手した商品を国内正規店が販売するのとは異なり、様々なルートから並行輸入品は国内に持ち込まれることになるので、先のように品質等にバラツキが生じやすくなるからです。

*ただし、この並行輸入品も長らく安定的に入手ルートを確保している並行輸入業者も多数ありますので、信頼のおける業者からの購入品に偽物が含まれている可能性は限りなくゼロに近いと思われます

参考:AACD「並行輸入を知ろう!

まとめ

品質と出所が安定しているが基本、定価販売の国内正規品。対し、価格メリットの恩恵を享受でき、国内では取扱いのないモデルやサイズも入手出来るが、品質等国内正規品とは異なる場合もある並行輸入品。

ある程度並行輸入品の理解があれば、海外ブランド商品がお安く購入出来る理由がわかると思います。

“国内正規品か並行輸入品か”の選択はお好みですが、あなたはどちらを選択するでしょうか。

今度は、「ネットでレッドウィングを購入する時に注意する事」というエントリーも書いてみようと思っています。

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